小ぶりな器に盛られた麺、あっさりとしたエビだしスープ、おろしニンニクが乗ったコクのある肉そぼろ。
台南名物「担仔麺(タンツーメン)」は、台湾南部を代表するソウルフードです。
名古屋名物・台湾ラーメンのルーツでもあるらしい。(ただし味は全然違う)
このタンツーメン発祥の店として知られるのが、創業1895年の老舗「度小月担仔麺(トゥシャオユエ タンツーメン)」。
清朝末期から続く百年以上の歴史を持ち、今や台湾全土に名を馳せる名店となっています。
「食は台南にあり」と言われる美食都市・台南。度小月の担仔麺は、その中でも絶対に外せない一品です!
度小月担仔麺の外観・店内の雰囲気
度小月担仔麺は台南市内に2店舗あります。
ひとつは発祥の地である「原始店本舖」、もうひとつが広々とした「中正旗艦店」。
どちらも台南観光の中心エリアに位置しており、徒歩で移動できる距離。
発祥の地「原始店本舖」
タンツーメンが生まれた度小月担仔麺の創業店が「原始店本舖(台南本舖老店)」。
1階18席、2階40席とそれほど大きくはない店で、入口脇には職人が黙々と担仔麺を作る調理場があります。
間口が狭く見逃しやすいので注意。
改装されて綺麗になったとはいえ、旗艦店に比べるとよりローカルな雰囲気が漂っているのが魅力……と聞いていたんですが、私の訪問時はなんと改装中。

度小月原始店は改装中だった
残念ながら入れませんでした。。。
中正旗艦店の魅力
「原始店本舖」が閉まっていたので、5分ほど歩いて中正旗艦店のほうにやってきました。
こちらは見るからに新しい店で、1階に80席、2階に120席を備えており広々。
観光客でも安心して利用できる清潔感のある空間で、高級感もありながら親しみやすい雰囲気で入店しやすい。

度小月の中正旗艦店
日本人も多く訪れるようで、店員さんも慣れているのでこちらも緊張せずに過ごせます。

明るく整然とした店内
私は1人だったので、店内の一角にある伝統的な屋台スタイルの調理場の目の前のカウンター席に通されました。
職人が目の前で麺を茹で、具材を盛り付け、スープをかけて担仔麺を仕上げていく様子を間近で見られて面白い。

ライブ感のあるカウンター席
店内には茶器や中国風の調度品がさりげなく展示されており、歴史ある老舗の雰囲気を演出しています。
三代目の主人である洪振銘氏の写真も。

調度品と三代目主人の写真
度小月担仔麺のメニュー
度小月のメニューは、担仔麺(擔仔麵)を中心に台湾や台南の名物料理が多数そろっています。
注文表に記入して店員に渡すスタイルで、2025年現在は日本語のメニューもあるとのこと。

度小月担仔麺のメニュー
担仔麺は50台湾ドル(約250円)で、お茶碗くらいのサイズ。
※2025年現在の価格
食べ歩きの合間にでもスッと食べられる量ですし、他のメニューをいろいろ頼むもよし。
注文時に「ニンニクとパクチーを入れますか?」と確認されるので、苦手な方は「No」「プーヤオ(不要)」などと伝えましょう。
私は台湾ビールと担仔麺、肉燥飯(ルーローハン)を注文。
他にも数多くのメニューがあり、どれも基本的に小盛りで安めなのでいろんな料理をたくさん楽しめます。
- 肉燥飯(ルーローハン)
- 滷蛋(煮卵)
- 花枝丸(イカのつみれボール)
- 安平蚵仔酥(カキのフライ)
- 櫻花蝦高麗菜(桜海老とキャベツの炒め物)
- 和風龍鬚菜(山菜の醤油和え)
- 紹興酔鷄(紹興酒漬け鶏肉)
- 台湾ビール
度小月担仔麺の料理・飲み物の感想
暑い台南に合う、さわやかな台湾ビール
沖縄よりさらに南にある台湾の、さらに南部にある台南は基本的に暑い。
暑い屋外を歩き回った後は、やはり台湾ビールで乾杯したいところ。

台湾ビールで乾杯
冷えたビールと担仔麺の組み合わせは、観光の疲れを吹き飛ばしてくれる至福のひとときです。
日本のビールよりもあっさりしていて、暑い中でごくごく飲むのにちょうどいい。
度小月の元祖担仔麺は絶品だった
小ぶりな器に美しく盛り付けられた担仔麺(タンツーメン)。
あっさりとしたエビだしスープに、もっちりとしたソフト麺。その上には時間をかけて煮込まれた肉そぼろ、おろしニンニク、ぷりぷりのむきエビ、パクチーがトッピング。

度小月担仔麺
まずはスープだけを味わってみると、エビの風味がふわりと香る優しい味わい。
そこに台湾醤油などでしっかり味付けされた肉そぼろとニンニクを少しずつ溶かしていくと、あっさりスープがグッと味わい深く変化していきます。

肉そぼろとニンニクが味の決め手
一口食べれば「これが担仔麺!」と分かる、日本ではなかなか味わえない味わい。
あっさりとしながらも肉そぼろとニンニクのパンチが効いていて、箸が止まらなくなる美味しさ。
麺はいわゆる”ソフト麺”のような柔らかくツルッとした食感。

昔の給食にあったようなソフト麺
日本のラーメンのようなコシのある麺とは違い、有り体にいえばあまりお金がかかってなさそうな感じ。
スープや具のクオリティが高いので、麺をもっと良いものにすればさらにうまくなりそうだけどなぁ……と正直思わなくもない。
(コスト面や店のこだわりがあってのものだと思うので、あくまで個人の感想です)
量が少なめなのと、とにかく味がうますぎたのでもう一杯いってしまいました。
肉そぼろの味付けが絶妙で、日本では食べたことのない味なんですよね。

おいしかったのでもう一杯注文
あとで調べてみると、なんと日本でもこの肉そぼろが通販で買えるらしい。これは買ってみるしかない……!
肉燥飯の絶妙な甘辛さ
担仔麺の肉そぼろと同じ(または近い)ものをご飯にかけた肉燥飯は、いわゆる魯肉飯(ルーローハン)。

肉燥飯(ルーロー飯)
ややパラッとした感じのご飯に、甘めに味付けされたコクのある肉そぼろが絡みます。
担仔麺と一緒に注文すれば、麺とご飯の両方を楽しめるしお腹も満足。
度小月担仔麺への行き方・アクセス
原始店本舖へのアクセス
度小月担仔麺 原始店本舖の最寄りは台南駅ですが、徒歩16分ほどかかります。
台南駅から中正路を南下し、国立台湾文学館や林百貨がある方向へ進んでいけばOK。
それほど目立つ店構えではないので、見逃さないよう注意しましょう。
タクシーなら約5分ほどで着きます。料金はだいたい100〜150台湾ドル程度。
中正旗艦店へのアクセス
度小月担仔麺 中正旗艦店は、台南駅かrみると原始店本舖よりさらに先に5分ほど歩いたところにあります。
旗艦店は比較的目立つ店構えなので見つけやすいでしょう。
両店とも台南観光の中心エリアにあるため、他の観光スポットと合わせて訪れやすいのも魅力。
度小月担仔麺の予約方法
度小月担仔麺は基本的に予約不要。台南の2店舗は、行列ができたり長時間待つことは少ないようです。
心配な場合は電話で予約してみるといいでしょう。
台北の繁華街にある忠孝店は混雑しやすいらしく、それもあってか公式サイトに予約フォームがあります。
度小月担仔麺の基本情報
店名
度小月担仔麺(トゥシャオユエタンツーメン、Duo Xiao Yue Danzi Mian)
(英語名:Du Hsiao Yueh Restaurant)
【旗艦店】
度小月擔仔麵 中正旗艦店
【発祥店】
度小月擔仔麵 原始店本舖
電話番号
【旗艦店】
+886-6-220-0858
【原始店本舖】
+886-6-223-1744
住所
【旗艦店】
台南市中西区中正路101号
【原始店本舖】
台南市中西区中正路16号
地図
【旗艦店】
【原始店本舖】
営業時間
【旗艦店】
11:00〜14:00
17:00〜20:00
【原始店本舖】
11:00〜21:30(L.O.21:00)
※営業時間は変更される場合あり


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