台湾の空の玄関口であり、台北市街地から西へ約40キロメートルの場所に位置する桃園国際空港。
日本各地から直行便が就航しており、多くの台湾旅行者が最初に降り立つ場所です。
桃園空港から台北駅(台北市街)へ行く方法はいくつかありますが、予算や荷物の量、到着時間帯などに応じて選ぶべき交通手段は変わってくる。
この記事では、空港⇔台北駅へ向かうおもな交通手段である「MRT(地下鉄)」「空港バス」「タクシー」の3つを比較。
実際にMRTやリムジンバスに乗った経験を踏まえつつ、それぞれの特徴や料金・所要時間などをくわしく紹介します!
① 桃園空港MRT(桃園機場捷運)|コスパ・スピードともに優秀【おすすめ】
桃園空港MRTとは?
2017年に開通した桃園空港MRT(桃園機場捷運)は、桃園空港を中心とする地下鉄路線。
渋滞の影響を受けずに定刻通りの移動が可能で料金も安く、一番おすすめの交通手段です。

桃園空港MRTの車内
空港第1ターミナル駅と第2ターミナル駅から台北駅まで直通で運行しており、快速列車と普通列車の2種類があります。
快速列車(直達車)を利用すれば、台北駅まで約35~40分。直接台北駅まで行きたいならこの快速列車が便利。
一方、普通列車(普通車)は全駅停車で所要時間は約50分程度。途中で降りたい普通駅がある場合はこちら。
料金と運行時間
空港から台北駅までの運賃は片道160台湾ドル(約800円)。
日本でいうSuicaのような交通系ICカード「悠遊カード(EasyCard)」を使うと、よりスムーズに改札を通過できるのでおすすめ。

悠遊カード(EasyCard)
クレジットカードのタッチ決済にも対応しており、カードを改札にかざすだけで乗車可能です。
オンライン事前予約しておくと、空港でEasyCardを受け取ってすぐに使える。
運行時間は朝6時から深夜0時近くまでで、日中は15分間隔で運行。だいたい日本と同じですね。
ただし深夜や早朝のフライトには対応していないため、その時間帯に到着・出発する場合は別の交通手段を検討する必要がありそうです。
乗り場とアクセス方法
第1ターミナル・第2ターミナルともに到着ロビーから「捷運(MRT)」の案内表示に従って進めば、迷わず駅に到着できます。

「捷運(MRT)」の表示をたよりに進む
駅は地下にありますが、エレベーターやエスカレーターが完備されているため大きなスーツケースを持っていても移動しやすい。

日本の地下鉄駅とそっくりの桃園空港駅
日本のJRや地下鉄の駅と似た感じなので、きっぷを買うときもそれほど迷うようなところはありません。
日本語での案内に切り替えることも可能。
日本との違いは、メダルのような形をしたこの切符でしょうか。
このメダルを改札に入れて通過します(悠遊カードを使わない場合)。

桃園空港MRTのチケットはメダル型
台北駅に着いてしまえば、あとは台北MRT各線に乗るなり何なりしてどこにでも行きやすい。
台北市内各所や台湾全土へのアクセス拠点として、台北駅周辺に宿を取っておくと非常に便利です。
オンライン事前購入でお土産クーポンがもらえる
桃園空港⇔台北駅のチケットは、オンラインでの事前購入も可能。
料金は現地で買うのと同じ(為替レートにより若干の損得あり)ですが、「台湾お土産引き換えクーポン」がつく分こちらのほうがお得。

事前予約するとお土産引き換えクーポンがもらえる
② 空港リムジンバス|24時間運行で深夜・早朝にも使える移動手段
空港リムジンバスの魅力とルート
空港リムジンバスは、桃園空港と台北市内を結ぶコストパフォーマンスに優れた移動手段。

桃園空港リムジンバス
最大の特徴は24時間運行している路線があることで、深夜便や早朝便を利用する旅行者にとって非常に心強い存在です。
主要なバス会社は「國光客運」と「大有巴士」の2社で、台北駅、台北市政府、松山空港など、市内の主要スポットへの複数のルートが設定されています。
なかでも台北駅行きの1819番路線は頻繁に運行しており、初めての台湾旅行でもわかりやすいルートのひとつ。
料金と所要時間
台北駅までの運賃は120~150台湾ドル(約600〜750円)と、MRTよりも少し安い。
オンライン予約すれば、さらに安く買える場合も。
所要時間は道路状況によって変動しますが、順調であれば約50~60分で台北駅に到着します。

桃園空港リムジンバス車内
ただし、平日の朝夕のラッシュ時や週末などは渋滞に巻き込まれる可能性があり、さらに時間がかかってしまう可能性も。
バスを利用するつもりなら、時間に余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。
乗車方法とチケット購入
空港バス乗り場は、第1ターミナルは地下1階の到着ロビー、第2ターミナルは1階到着ロビーの東側通路にあります。
「巴士乘車處(Bus Station)」の案内表示に従って進みましょう。

「巴士乘車處(Bus Station)」がバス乗り場
チケットは各バス会社のカウンターまたは自動券売機で購入可能。

桃園空港のバス乗り場カウンター
券売機は日本語対応しており、クレジットカードや悠遊カードでの支払いができます。
事前にインターネットで予約・購入しておけば、満席で待たされる心配もなく安心です。

バスも事前予約しておくとスムーズ
③ タクシー|お金はかかるが便利でラク
タクシー利用のメリット
タクシーは、荷物が多い方やグループ・家族旅行、高齢者や小さなお子様連れの方に最適な移動手段。
ドアツードアでホテルや目的地まで直接アクセスでき、乗り換えの手間や階段の上り下りを気にする必要もありません。

台湾のタクシー(高雄駅にて)
24時間いつでも利用可能なため、MRTの運行終了後や早朝の時間帯でも問題なし。
人数が増えれば増えるほど1人あたりの負担が減るので、大人数であればコスパもそれほど悪くない。
料金の目安と所要時間
桃園空港から台北駅や台北市内中心部までのタクシー料金は、メーター制で1,200~1,500台湾ドル(約6,000~7,500円)くらいが相場。
深夜・早朝時間帯(午後11時~翌朝6時)は追加料金200台湾ドルが加算されます。
また、1月下旬〜2月初旬の春節(旧正月)期間中は割増料金になることも。
所要時間は道路状況にもよりますが、順調であれば約40~50分で台北市内に到着します。
ただし、リムジンバス同様に道路状況によって到着時間が左右されることに注意が必要。
タクシー乗り場と安全な利用方法
第1ターミナルは1階到着ロビー西側の12番出口付近、第2ターミナルは1階到着ロビー西側の26番スポットにタクシー乗り場があります。
「計程車(タクシー)」の案内表示に従って進めば簡単に見つかるはず。
安全に利用するためには、必ず正規のタクシー乗り場から乗車することが重要。
到着ロビーで声をかけてくる白タク(違法タクシー)の客引きには絶対に応じないでください。
正規のタクシーには「桃園機場」と書かれた行灯が屋根に設置されているのでわかりやすい。
日本語・英語は通じない可能性もあるので、ホテルや目的地の住所を中国語で書いたメモを用意しておくとスムーズ。
Googleマップの場所や、目的地の名称・写真がわかるものをスマホで見せてもいけそう。
降車時にはレシートをもらっておくと、万が一忘れ物があった際の連絡に役立ちます。
④ チャーター車|事前予約可能&目的地に直接行けて便利
さいごに紹介する4つ目の交通手段が、事前に予約するチャーター車。
台湾発の予約サイト「KKDay」で予約しておくと、運転手さんが名前の書かれたボードを持って待っていてくれます。

ラクな割に意外と高くないチャーター車
タクシーと同様に、宿泊するホテルや観光スポットなどに直接行けるのがメリット。
事前予約制のため、現金のやり取りも必要ありません。チャイルドシートも利用可能。
料金もタクシーより安く、3人乗れる車でだいたい4,500〜5,000円ほど。
③のタクシーを選ぶくらいならこちらのチャーター車のほうがおすすめです。
まとめ|あなたに最適な移動手段は?
それぞれにメリット・デメリットがある、桃園空港から台北市内への移動方法。
基本は桃園空港MRTで、目的地や時間帯・人数によってリムジンバスやチャーター車を選ぶのが良さそうです。
(チャーター車がタクシーのほとんど上位互換なので、タクシーを選ぶメリットはあまりない)
初めての台湾旅行でも、事前に交通手段を把握しておけば安心して移動できるはず。
この記事も参考に、スムーズな台湾旅行のスタートを切ってください!


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