ベトナム・ホーチミンを訪れたら、せっかくなので本場のベトナム料理を味わいたいもの。
しかし、初めての海外旅行や慣れない土地では、ローカルな屋台に入るのは少しハードルが高いと感じる方も多いはず。
そんな方にぜひおすすめしたいのが、ベンタイン市場近くの路地裏に佇む隠れ家的レストラン「Bep me in(ベップミーイン)」。
清潔感のある店内、フレンドリーなスタッフ、そして何よりも美味しい本格ベトナム家庭料理が楽しめると、地元在住者や観光客から絶大な支持を集めている店。2025年版ミシュランガイド・ビブグルマンにも選出されたとのこと。
名物のバインセオ(ベトナム風お好み焼き)やフォーをはじめ、日本人の口に合う料理が揃っており、ベトナム初心者でも安心して楽しめます。
今回は、このBep me inに実際に訪れた体験から、店内の雰囲気・メニュー・実際に食べてみた感想からアクセス、予約方法までくわしく紹介します!
Bep me in(ベップミーイン)の外観・店内の雰囲気
路地の奥にたたずむ隠れ家的レストラン
Bep me in(ベップミーイン)は、最初だとたどり着くのがなかなか難しい路地裏にあります。
レ・タン・トン通り(Le Thanh Ton Street)の136番地を目指して歩いていくと、路地の入口「HEM 136」と看板がある細い路地が見えてくるはず。
ここを入っていきます。

この入りにくい路地の奥へ
路地に入ると、両側にローカルなネイルサロン(フットネイル店)やマッサージ店がズラリと並びます。
「本当にこの奥にレストランがあるの?」と不安になりますが、特に客引きなどもないので大丈夫。

夜はほとんどシャッターが閉まる細い通り
夜になるとシャッターが閉まりやや薄暗くなりますが、Bep me inの店先には明かりが灯っているのですぐに分かります。
昼は昼でにぎわっているので、別の意味で入りにくいかも……?

昼はフットネイル店などでにぎわう
洗練されたモダンな店内空間
路地を抜けて突き当たりまで進むと、周囲のローカルな雰囲気とは一線を画すモダンな雰囲気のレストラン「Bep me in」が姿を現します。

Bep Me Inの入口
店内は、ベトナムの伝統的な要素と現代的なデザインが融合した居心地の良い空間。
木を基調とした温かみのあるインテリア、間接照明が作り出す落ち着いた雰囲気、そして清潔感のある設えが印象的。

Bep Me Inの店内
大きめのテーブルが中心で、混雑時は相席になることも。
入口側には比較的小さなテーブルも用意されており、少人数での利用にも対応しています。
全体的にこぢんまりとしたサイズ感で、アットホームな雰囲気。
客層は観光客など外国人が中心。ローカル感薄めだが清潔感あり
店内を見渡すと、観光客や在住外国人の姿が目立つ。
現地のベトナム人にとってはやや高めの価格設定のため、ローカル客は少なめの様子。
私が訪れたのは2017年ですが、その後ミシュランガイドの「ビブグルマン(価格以上の満足感を表す)」に選出されたこともあり、より多くの外国人が訪れる店となっているようです。
ローカル感という意味ではやや薄めかもしれませんが、清潔感のある空間で安心して間違いのないベトナム料理が楽しめる店。
混雑状況と訪問タイミング
ミシュランに掲載されたこともあり、人気に拍車がかかっているBep me in。
ランチタイム(12:00〜13:30)とディナータイム(18:00〜20:00)は非常に混雑します。
特に週末や祝日は行列や数時間の待ちができることも。
スムーズに入店したい場合は、以下の時間帯がおすすめです。予約していくのもいいですね。
- 開店直後:11:00〜11:30(ランチ)、17:00〜17:30(ディナー)
- 平日の午後:14:30〜16:30頃(比較的空いている)
夕方以降は料理の材料が売り切れてしまうこともあるため、名物のバインセオを確実に食べたい方は早めの時間帯に訪れておく方がいいでしょう。
Bep me in(ベップミーイン)のメニュー
写真付きで分かりやすいメニュー
Bep me inのメニューは、ベトナム語と英語の併記。
私の訪問時は文字多めでしたが、2025年現在ではほとんどの料理に写真が掲載されているとのこと。

Bep Me Inのメニュー(2025年現在は写真豊富にリニューアル)
ベトナム語や英語がわからなくても、写真を指差して注文すればかんたん。
スタッフも英語を話せる方が多く、料理の説明や食べ方のアドバイスもしてくれるので、初めてのベトナム料理レストランでも安心です。
名物・おすすめベトナム料理
【バインセオ(Banh Xeo)】
Bep me inの看板メニューであり、ミシュランガイドでも絶賛された「Banh Xeo(バインセオ)」。
ベトナム南部伝統のバインセオは、米粉とココナッツミルクで作った生地をクレープのように薄く焼き、中にエビ、豚肉、もやしをたっぷりと詰めた料理です。
外はパリパリ、中はジューシー。たっぷりの香草(ハーブ)とヌクチャム(ベトナム風甘酸っぱいタレ)と一緒にいただきます。
2人でシェアしてちょうど良いボリューム。
【フォー・ボー(Pho Bo)牛肉のフォー】
ベトナム料理の定番といえば、やっぱりフォー。
Bep me inの牛肉フォー「Pho Bo(フォー・ボー)」は、牛骨からじっくりと取った出汁が効いたスープに、もちもちの米麺、たっぷりの牛肉とネギがのっています。

牛肉のフォー
土鍋で提供されるスタイルも特徴的。
【フォー・ガー(Pho Ga)鶏肉のフォー】
あっさりとした鶏肉ベースのフォー「Pho Ga(フォー・ガー)」。
優しい味わいで、香草が苦手な方にもおすすめ。
【チャーゾー(Chả giò)揚げ春巻き】
ベトナム定番の揚げ春巻き「Chả giò(チャーゾー)」。
皮はパリッと、中の具材はジューシー。ヌクチャムにつけていただきます。
【ゴイクォン(Gỏi Cuốn)生春巻き】
ライスペーパーで野菜、エビ、豚肉を巻いた生春巻き。さっぱりとしていて、前菜にぴったり。
【ザオムォンサオトイ(Rau muống xào tỏi)空芯菜のニンニク炒め】
東南アジアの定番野菜料理。ニンニクが効いていて、ご飯やビールのお供に最適です。
【ガーリックライス(Com Chien Toi)】
香ばしいニンニクの風味がお米に染み込んだ一品。他の料理と組み合わせるのにおすすめ。
【ボー ルイ(Bo Lui)牛肉の串焼き】
柔らかく焼かれた牛肉の串焼きに、米粉でできた薄いライスペーパー、野菜、香草が付いてきます。
自分で巻いて食べるスタイルで、ベトナム料理らしい体験ができる。
【かぼちゃの花の魚肉詰め】
ベトナムならではのユニークな料理。かぼちゃの花に魚のすり身を詰めて揚げた一品で、TripAdvisorでも高評価。
ドリンクメニュー
【ベトナムビール各種】

サイゴンスペシャルビール
- サイゴンスペシャル(Saigon Special)
- 333(バーバーバー)
- タイガービール
ベトナムではビールを氷で冷やして飲むスタイルが一般的。
Bep me inではボトル自体も冷やされていますが、氷入りのグラスも用意してもらえるので、本場の飲み方を体験できます。
【フレッシュジュース】
- マンゴースムージー
- ココナッツジュース
- ライムジュース
南国フルーツを使った新鮮なジュースも人気です。
価格帯とコストパフォーマンス
Bep me inの価格帯は、ホーチミン市内のローカル食堂と比べるとやや高めですが、観光客向けレストランとしては非常にリーズナブルです。
目安として、1人あたり200,000〜400,000 VND(約1,100〜2,200円)程度で、メイン料理、サイドディッシュ、ドリンクを十分に楽しめます。3人で複数の料理をシェアして、ビールやジュースを飲んでも、合計400,000〜500,000 VND(約2,200〜2,750円)程度と、日本のランチ価格以下で本格ベトナム料理が満喫できます。
清潔な環境、優れたサービス、ミシュラン掲載の味を考えれば、コストパフォーマンスは非常に高いと言えるでしょう。
Bep me in(ベップミーイン)の料理・飲み物の感想
私がBep me inで食べた・飲んだものの感想を紹介しておきます。
ベトナムの代表的なビールのひとつ「サイゴンスペシャル」。
東南アジアの多くの国のローカル店では、常温ビール+氷入りグラスで出てくることが多い。
Bep me inは”ちょっといい店”なのでちゃんとビールも冷えていましたが、せっかくなので氷入りグラスもつけてもらいました。

サイゴンスペシャルビール
土鍋に盛られた牛肉のフォー。あっさりしながらも牛骨ダシが効いていてうまい!
苦手な人への配慮なのか、大盛りの香草は別皿で出してくれる気遣いが嬉しい。

牛肉のフォー
牛肉の串焼き。
店員さんに食べ方を聞いてみると「肉を串から外して米粉のシートにトッピングと一緒に巻き、ソースをつけて食べる」とのこと。間違いないお味。

牛肉の串焼き
チキンのフォー。
牛骨ダシとはまた違うさっぱりとしたダシで、日本人の口にもばっちり合う。

鶏のフォー
東南アジアの国では定番の空芯菜にんにく炒め。
シャキシャキとした食感とにんにく・タレの風味が良い。

空芯菜炒め
トリップアドバイザーでおすすめされていた、かぼちゃの花の魚肉詰め。
かぼちゃの花ははじめて食べましたが、華やかな香りと軽いほろ苦さがちょうどいい。こういう普段食べないものが食べられるのは旅行の醍醐味ですね。

かぼちゃの花の魚肉詰め
Bep me inの料理は、全体的に日本人の味覚にも合うちょうどいい味付け。
ベトナム料理特有の香草やスパイスはローカルな店に比べるとやや控えめですが、食材の味を活かした料理はどれもおいしい!
クセのある料理が苦手な方でも食べやすいものがそろっています。
Bep me in(ベップミーイン)への行き方・アクセス
Bep me inは、ホーチミン観光の中心地であるベンタイン市場(Ben Thanh Market)から徒歩わずか1分の場所にあります。
- ベンタイン市場の北門を出る
- レ・タン・トン通り(Le Thanh Ton Street)を北東方向へ進む
- 136番地の看板「HEM 136」を探す
- 細い路地(両側にネイルサロンが並んでいる)に入る
- 路地を突き当たりまで進むと、Bep me inが見えてくる
- ドンコイ通りからレ・タン・トン通りへ
- ベンタイン市場方面へ歩く
- 136番地の路地に入る
ホテルから直接タクシーやGrab(配車アプリ)を利用する場合は、「Bep Me In, 136/9 Le Thanh Ton, District 1」と伝えるか、配車アプリに店名や住所を入力すればOK。
Bep me inは路地の奥にあるため、車は路地の入口までしか入れません。
路地の入口で降ろしてもらい、徒歩で奥まで進みましょう。
Bep me in(ベップミーイン)の予約方法
予約は必要?当日飛び込みでも大丈夫?
ミシュランのビブグルマン掲載もあり、非常に人気が高くなっているBep me in。
特にランチタイムとディナータイムのピーク時には混雑します。
予約なしで訪れることもできますが、確実に入りたいなら事前予約をおすすめします。
予約方法①:オンライン予約サービス
Bep me inはオンライン予約に対応しています。
Googleマップから、日本語でかんたんに予約可能。人数と時間を入力するだけです。
予約方法②:電話予約
日本で見せを予約するのと同様、電話でももちろん予約できます。
【Bep me in 電話番号:+84 28 2211 1119】
スタッフは基本的に英語が話せるはずなので、以下の情報を伝えましょう。
- 予約日時(日付と時間)
- 人数
- 名前
- 連絡先(電話番号またはメールアドレス)
例:「I’d like to make a reservation for 2 people at 6 PM on October 15th. My name is Tanaka.」
予約方法③:ホテルのコンシェルジュに依頼
宿泊ホテルによっては、コンシェルジュやフロントスタッフに予約を依頼することも可能。
ある程度のランク以上のホテルに泊まるつもりなら、フロントで予約できるか聞いてみるといいでしょう。
Bep Me In(ベップミーイン)には2店舗目もある
Bep Me Inは、近くに2号店も出店しています。
1号店もおしゃれで小綺麗な店ですが、2号店はさらに内装に凝っており「高級ベトナム料理」の雰囲気。
鍋料理など一部メニューも異なるようなので、気になる方はこちらもチェックしてみてください。
Bep Me In(ベップミーイン)の基本情報
店名
Bep Me In(ベップミーイン)
ベトナム語表記:Bếp Mẹ ỉn
電話番号
+84 28 2211 1119
住所
136/9 Le Thanh Ton, District 1, Ho Chi Minh City, Vietnam
地図
営業時間
10:30〜22:30
店休日
基本的に無休
※ただしテト(旧正月)期間など、ベトナムの大型連休時は休業または営業時間変更の可能性あり

コメント