【体験談】ニューヨーク・タイムズスクエア年越しカウントダウン完全ガイド。過酷な待ち時間の先にある感動の瞬間

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ニューヨーク・タイムズスクエア年越しカウントダウン ニューヨーク

世界最大級の年越しイベントが、ニューヨーク・タイムズスクエアで行われるカウントダウン(Times Square Ball Drop)。

毎年約100万人もの観光客が集まる大イベントで、巨大なクリスタルボールが降下し大量の紙吹雪が舞い散る光景は圧巻。

テレビや映画で目にしたことがある人もいるかもしれません。


私もその光景が見たくて、このイベントを見にニューヨークを訪れた1人。

氷点下の寒さの中で8時間以上も立ち続け、トイレにも行けない……というなかなかの苦労を強いられたものの、年越しの瞬間はやはり格別なものでした。


この記事では、実際にタイムズスクエアでの年越しを体験した筆者が、入場までの苦労、長時間の待機、そして感動の年越しの瞬間まで、写真と動画を交えて詳しくレポートしていきます!

タイムズスクエア年越しカウントダウンとは?

タイムズスクエアでの年越しカウントダウンは、1907年から続く100年以上の歴史を持つニューヨークの一大イベント。

ワン・タイムズスクエアビルの屋上に設置された巨大なクリスタルボール「ニューイヤーズ・イブ・ボール(New Year’s Eve ball)」が、年越しの60秒前から少しずつ降下し、新年を迎えた瞬間に完全に落ちきるという「ボールドロップ(Ball Drop)」セレモニーがイベントの象徴。


2026年のNew Year’s Eve ballは、昨年の倍以上となる5,000個以上のクリスタルとLEDを備えているとのこと。

このボールが降下するのにあわせて会場では100万人が一斉にカウントダウンを叫び、新年を迎えた瞬間には花火と約1トンもの紙吹雪が夜空を舞います。


午後6時頃からは有名アーティストによるライブパフォーマンスが行われ、過去にはテイラー・スウィフト、マライア・キャリー、BTS、ジョナス・ブラザーズなど、世界的スターが登場してきました。

私の参加時はかなり後列だったのでアーティストは巨大モニターでチラ見えする程度だったものの、その年大ヒットした映画「アナと雪の女王」の主題歌「レット・イット・ゴー」をイディナ・メンゼルが歌っていたのはよく覚えています。あとテイラー・スウィフトもいた。

モニターで見えたテイラー・スウィフト

モニターで見えたテイラー・スウィフト

世界でも有数のカウントダウンイベント、しかも無料で参加できるのが世界中から観光客を引き寄せている大きな理由。

タイムズスクエア・カウントダウン会場入場までの体験レポート

私が参加したのは、2014年末のカウントダウンイベント。

現在とは多少異なる点もあるかもしれませんが、実際にどのような体験ができたのかを写真つきでレポートしていきます。

午前10時30分:まずは様子見から

カウントダウン当日、12月31日の朝10時30分ごろ。

当初は午後2時頃に会場入りする予定でしたが、まずはタイムズスクエアの様子を偵察してみることに。

タイムズスクエアのメインステージ

タイムズスクエアのメインステージ

すでに会場は設営され、想像以上に多くの人が集まり始めていました。

豪華なメインステージも設置され、世界中から集まった観光客で大賑わい。

午前中から人が集まり始めていた

午前中から人が集まり始めていた

この時間から並んでいれば、かなりいい位置でイベントが楽しめそう。

ただ、イベントは午後6時からで入ってしまうとトイレにも行けません。なんでも気合の入った参加者はおむつをはいて並んでいるとか。。。


周辺のショップでは、「2015」をかたどったメガネなどベタな新年グッズや派手な帽子が販売中。

一人でそれを被る勇気はなかったんですが、今思うと記念に1つくらい買っておけばよかったかな。。。

2015年の形をしたベタなカウントダウングッズ

2015年の形をしたベタなカウントダウングッズ


テロ対策のためか、会場周辺には膨大な数の警察官。

鋭い眼光で周囲を見張る姿は、このイベントの規模の大きさと重要性を物語ります。

NY警察がそこら中で目を光らせている

NY警察がそこら中で目を光らせている

午後1時30分:長時間並んだあとの「ここは満員です」

あえての一風堂でブランチを済ませ、いよいよタイムズスクエアの行列に並びます。時間は午後1時30分頃、その頃の行列は45丁目(45th St)あたり。

サブステージ付近はすでに人でごった返しており、並ぶ場所もここでいいのか不安に思いながら。。。

タイムズスクエア入場の行列に並ぶ

タイムズスクエア入場の行列に並ぶ


2,30分ほど並んでようやく入れると思った矢先、警官から無情の宣告が。

「ここはもう満員です。47丁目か48丁目に回ってください」

マジかよ。。。先に言ってよ。。。

午後2時30分頃:「No Bags!」で弾かれる

気を取り直して、48丁目から再度チャレンジ。

40分ほど並び、やっとゲートが開いて入れる…と思った瞬間、またしても警官から衝撃の一言が。

「バックパックやバッグはダメです。(No backpacks. No bags.)」

なんと、小さいポシェットのようなバッグや手提げ袋以外は持ち込み不可とのこと。


カメラ、予備バッテリー、暇つぶし用のiPadなどを入れたバックパックを持っていた筆者は、あえなく撃沈。心が折れそうになりました。。。

午後4時:三度目の正直でやっとタイムズスクエア入場成功

「ここであきらめたら何のためにニューヨークに来たんだ!」と自分を奮い立たせ、ホテルに戻ってバッグを置き、カメラやバッテリーをポケットに詰め込んで再出発。

さらに後ろの49丁目から三度目のチャレンジです。

カウントダウン入場へ再々チャレンジ

カウントダウン入場へ再々チャレンジ


満員電車レベルの人混み、さらに周りに背が高い人が多く圧迫感を感じる中で1時間弱。ようやく会場に入ることができました。

この時点で午後4時。

やっと入れた。。。

やっと入れた。。。

当初の予定よりだいぶ遅く、後ろの方になってしまいましたが何とか入場成功。

ただ、遅いといってもまだ16:00。新年を迎えるまで、まだ8時間も待たなくてはいけません。

【長期戦】氷点下で8時間立ち続ける過酷さ

気温は氷点下、トイレにも行けない

会場に入った時点で気温は0℃ほどで、夜には-4℃まで下がる予報。

一度会場のバリケード内に入ると、トイレにも行けず外にも出られません。年越しまでひたすら立って待つのみ。

座り込んでピザを食べながら待つ人も

座り込んでピザを食べながら待つ人も


私が入った49丁目付近からメインステージはほとんど見えませんが、メインスクリーンはかろうじて見える位置。

上空にはヘリコプターが飛び交い、このイベントの規模の大きさを実感します。

夕暮れとともに気温も下降

ニューヨークのこの時期の日没は午後4時30分頃。

日が落ちてきても、タイムズスクエアを照らす巨大スクリーンやネオンの明かりで周囲はかなり明るい。

暗くなってきてもモニターやネオンで明るいタイムズスクエア

暗くなってきてもモニターやネオンで明るいタイムズスクエア

少し経つと、人が詰められて1ブロック前に移動できました。

メインステージに近づいたのは嬉しいですが、今度はメインスクリーンがほとんど見えない状態に。


立ちっぱなしで脚も痛くなってくるため、ストレッチしたりその場足踏みしたりしてたまに動きながら待ちます。

一人旅は楽しいんですが、さすがにこの長い待ち時間は話し相手がほしくなりましたね。。。

午後7時:ライブパフォーマンス開始

午後7時頃からは、メインステージで有名アーティストによるライブパフォーマンスが始まりました。ただ、だいぶ後方の私の位置からは何も見えず。

せっかくなので音楽と周囲のノリに合わせて体を動かしてみたり。

私の訪れた2014年の世界的大ヒット曲「Let It Go」を歌うイディナ・メンゼルのライブも聴くことができました。スクリーンで少しだけ姿が見えた。

「Let It Go」を歌うイディナ・メンゼル

「Let It Go」を歌うイディナ・メンゼル


前が見やすいように背が高くないアジア系女性グループの後ろに陣取ったものの、途中でどこからともなく配られた防止のせいで視界がふさがれてしまう。

配られてきた帽子が視界の邪魔に。。。

配られてきた帽子が視界の邪魔に。。。

後ろにいたこちらもアジア系の男性グループは、ヒマすぎてUNOをやっていました。

ヒマすぎてUNOをはじめるグループも

ヒマすぎてUNOをはじめるグループも

世界各国いろいろな人がやって来ているので、待ち方もさまざま。

午後11時:テイラー・スウィフトで大興奮

年越しまだあと1時間くらいに迫ったとき、登場したのが世界的シンガーのテイラー・スウィフト。

近くにいた白人女性2人組が「ギャーーー!!!」「I love Taylor!!!」と奇声を上げ、周囲も大興奮。さすが世界的スーパースター。

モニターで見えたテイラー・スウィフト

モニターで見えたテイラー・スウィフト

【感動の瞬間】ついにHappy New Year!

カウントダウン開始

午後11時59分、いよいよその瞬間が訪れます。

巨大スクリーンに「60」の数字が表示され、100万人の大合唱によるカウントダウンがスタート。「59…58…57…」と数字が減っていくにつれ、会場のボルテージは最高潮に達していきます。

年越し間近のタイムズスクエア

年越し間近のタイムズスクエア

「3…2…1…HAPPY NEW YEAR!!!」

新年を迎えた瞬間、大歓声に包まれるタイムズスクエア。

紙吹雪が夜空を舞う

これまでは写真でしか見たことがありませんでしたが、本当に大量の紙吹雪がどこからともなく降ってくるんです。

どこからともなく舞う紙吹雪

どこからともなく舞う紙吹雪

どこからともなく舞う紙吹雪

どこからともなく舞う紙吹雪

約1トンとも言われる紙吹雪がタイムズスクエア一帯を覆い尽くし、花火が打ち上げられ、フランク・シナトラの「Theme from New York, New York」が流れる。特別な時間。

タイムズスクエアで年越しを迎えられた感動と、寒い中での8時間以上の立ちっぱなしから解放される安堵感。

恋人や家族、友人と抱き合う人、写真を撮る人、静かに上を見上げる人。みんながこの瞬間を心から楽しんでいるようです。

感動の瞬間

感動の瞬間

思い思いに年明けを祝う観客

思い思いに年明けを祝う観客

ワン・タイムズスクエアビルからは花火も打ち上がる

ワン・タイムズスクエアビルからは花火も打ち上がる

帰路もカオス

感動的なHappy New Year空間に数分ほど浸った後、ほとんどの人はさっさとホテルや家に帰り始めます。

さすがに長時間立ちっぱなしでみんな疲れてますからね。。。

年が明けたらさっさと帰る観客

年が明けたらさっさと帰る観客


タイムズスクエア周辺は当然ながら大混雑。

大勢の人とクラクションで、さっきまでの待ち時間以上に騒がしい。


帰る途中には、ニューヨーク警察の騎馬隊もいました。

NY警察の騎馬隊もスタンバイ

NY警察の騎馬隊もスタンバイ

なぜ馬なのかはわかりませんが、画になるのは確か。日本ではあり得ない光景ですね。

【準備必須】持ち物・服装・注意点

絶対に必要な防寒対策

ニューヨークの緯度は、日本でいうと青森市とほぼ同じ。

真冬のニューヨークはかなり寒いので、長時間屋外待機するには万全の防寒対策が必須です。

冬のNY服装チェックリスト
  • 厚めの防寒着(荷物用のポケット多めだとなお良し)
  • ヒートテックなど温かめのインナー
  • 冷気を防げるズボン、靴下は厚いものか2枚重ね
  • 手袋、マフラー、ニット帽
  • 使い捨てカイロ
  • 歩きやすく防寒性の高い靴
  • (雨が降りそうな場合は)カッパ・レインコート ※傘の持ち込みは禁止
  • 紙おむつ(長時間トイレに行けないので)
  • ビニール袋(何かと役に立つ)


周囲を観察したりしながら時間を過ごせるならいいですが、心配なら映画やマンガなどをダウンロードしたりなど時間をつぶせるコンテンツを準備しておくといいでしょう。

食料・飲料の持参

周囲のベンダーは全て撤去され、トイレもありません。食事やトイレは事前に済ませ、心配なら空腹をしのげる軽食を持参しましょう。

ただし、トイレに行けないので飲みすぎ・食べすぎには注意。

究極の対策は「紙おむつ着用」

やはり心配なのがトイレ。どうしても我慢できない状況になることも考えられるので、万全の対策をするなら大人用紙おむつの着用をおすすめします。

特に早い時間に並ぶ参加者を中心に、実際におむつを履いて参加している人もたくさんいます。

荷物は最小限に

タイムズスクエア会場バリケード内への入場時は、手荷物検査があります。

大きなバッグやバックパックは持ち込み不可のため、持ち物は最小限にしましょう。

私の参加時は、コンビニのビニール袋のような小さいものはOKでした。(年によって違う可能性あり)


  • 基本的に荷物はポケットに入る分だけにしておくのが無難
  • 貴重品はコートの内ポケットに
  • ペットボトルはドリンクホルダーで首からかける
  • カメラやスマホ用の予備バッテリーもポケットに
  • 軽食はポケットに入るサイズのもの

【攻略法】良い場所で見るためのコツ

ベストポジションはどこ?

ボールドロップが行われるワン・タイムズスクエアビルは43丁目にあり、メインステージは46丁目付近に設置されるため、43〜47丁目がベストポジションです。

ただし、良い位置を確保するには午前中、できれば昼前には到着して並び始める必要があります。


観客が並び始める時間は年々早くなっており、午後2時以降はほとんどのエリアが満員で入場できなくなった年もあったらしい。

おむつ装着で午前中から並ぶのが確実でしょう。

入場ゲートの場所

2025年の実績では、入場ゲートは以下の場所に設置されたとのこと。

・6番アベニュー(6th Ave)の49丁目、52丁目、56丁目
・8番アベニュー(8th Ave))49丁目、52丁目、56丁目


ただし、警備体制や混雑状況により、当日の状況は変わる可能性あり。

ここは臨機応変に対応するしかなさそうです。

並ばずに楽しむ裏技

どうしても長時間の待機が厳しい場合、タイムズスクエア周辺のレストランやホテルを予約する方法もあります。

カウントダウンが見られる可能性のあるホテル(部屋によるので注意)
  • ルネッサンス・ニューヨーク・タイムズスクエア・ホテル
  • ニューヨーク・マリオット・マーキス
  • ザ・タイムズスクエア・エディションホテル
  • Wホテル・タイムズスクエア


ただし、タイムズスクエア側が見える部屋でないとカウントダウンは見られないので注意。事前に確認しておきましょう。

1泊10万円以上することも珍しくなく、また1年前から満室になることも。

時間とお金に余裕のある人向けの選択肢と言えそうです。

【日本から視聴】ライブ配信でカウントダウン

ニューヨーク現地に行けない方は、タイムズスクエアのカウントダウンをライブ配信で楽しめます。

視聴方法

  • タイムズスクエア公式サイトでストリーミング配信
  • ABC、NBC、FOX、CNNなど米国テレビ局の生中継
  • タイムズスクエア公式のFacebookやX(旧Twitter)アカウント


ニューヨークは日本と14時間の時差がある(日本のほうが早い)ので、日本時間だと1月1日14:00に年越しを迎える計算。

視聴環境が整えられそうなら、日本の年越しに続いてNYのカウントダウンも映像で楽しむといいでしょう。

まとめ:過酷だけど一生の思い出になる体験

寒い中長時間立ちっぱなしでトイレにも行けずご飯も食べられず、お金もかかる。

正直言って大変ですが、年越しの瞬間は言葉に表せないほどの感動があるのも事実。

何度も行くものではありませんが、一生に一度は体験してみたいイベントであることは間違いありません。


世界最大級の年越しイベント、ニューヨーク・タイムズスクエアのカウントダウン。

興味のある方は、ぜひこの特別な体験に挑戦してみてください!

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