台北市内の観光に少し飽きてきたら、ぜひ訪れてほしいのが「深坑老街(しんこうろうがい、シェンケンラオジエ)」。
台北中心部からわずか30分ほどの場所にありながら、まるで時が止まったかのようなレトロな街並みが広がり、台湾の古き良き時代にタイムスリップしたような体験ができます。
この街に来たらぜひ食べてみたいのが「豆腐」。
深坑老街は台湾屈指の豆腐の名産地として知られ、街中に豆腐料理専門店がひしめき合っています。
特に有名なのが、独特の発酵臭が特徴的な「臭豆腐」。
初めて挑戦する方にとっては勇気のいる一品ですが、深坑老街の臭豆腐は比較的マイルドで食べやすいものも。
今回は、この魅力あふれる深坑老街の見どころ、おすすめグルメ、アクセス方法までくわしく紹介します!
深坑老街とは?台湾の豆腐文化が息づくレトロタウン
深坑老街は、台湾・新北市深坑区に位置する歴史的な街並みが保存されたエリア。
清朝時代から続く古い街並みが今も残り、赤レンガ造りの建物が立ち並ぶ風景は、まるで映画のセットのように美しい。
週末ともなれば台湾人から観光客まで多くの人で賑わう人気スポットとなっています。

台湾・新北市の深坑老街
深坑が豆腐の街として有名になった理由は、この地域の水質。
深坑を流れる水は豆腐作りに最適な軟水で、古くから味わいのある良質な豆腐が作られてきました。
そのため、深坑老街には豆腐料理を提供する店が数多く軒を連ねているとのこと。

レトロな町並みが印象的
深坑老街の歴史と街並みの魅力
深坑老街の歴史は古く、清朝時代には茶葉や藍染めの集散地として栄えていたらしい。
日本統治時代を経て、現在に至るまで古い建築様式が保存されている場所。台湾の歴史を感じられる貴重なスポットのひとつです。

レンガ造りの建物が多数残っている
街を歩くと目に飛び込んでくるのが、美しい赤レンガ造りの建物群。
アーチ型の回廊、木造の柱、瓦屋根など、昔ながらの建築様式が今も残っています。

石畳の道を歩きながら、両側に並ぶレトロな建物を眺めるだけでも十分に楽しめる、フォトジェニックな街並みです。写真を撮る手が止まらない……!
深坑老街名物!絶対に食べたい豆腐グルメ
深坑老街を訪れたら、豆腐料理は絶対に外せません。
夜市で”あのニオイ”を知っていたのでちょっと躊躇しましたが、そんな私でも食べられる店もありました。
ここでは、初めての方でも挑戦しやすい(臭豆腐が得意でない私でも食べられた)おすすめの豆腐グルメを紹介!
食べやすい臭豆腐「金大鼎串焼香豆腐」
臭豆腐と聞くと、強烈な臭いを想像して敬遠する方も多いはず。(私もそう)
しかし、深坑老街にある人気店「金大鼎串焼香豆腐」の臭豆腐は比較的マイルドで、初心者にも挑戦しやすい。

深坑老街の人気店「金大鼎串焼香豆腐」
こちらは台湾の元総統・馬英九も訪れたことがあるという有名店で、串に刺した豆腐を特製のタレを塗りながら何度もひっくり返して香ばしく焼き上げるのが特徴。
店先ではそれほど臭いは気にならず、むしろ香ばしくておいしそうな焼きの香りが食欲をそそる。

豆腐を焼く香ばしいにおいがする
焼き上がった豆腐には切れ込みが入れられ、そこにシャキシャキとした食感の泡菜(パオツァイ、台湾風の漬物)、パクチー、ピーナッツの粉などが乗った料理。

目の前で焼かれる臭豆腐
一口食べてみると、意外にも臭いはほとんど感じない。
香ばしく焼かれた豆腐の外はカリッと、中はふんわりとした食感で、泡菜のシャキシャキ感と塩気が絶妙にマッチしておいしい!

思ったよりニオイは強くなく食べやすい
これなら、臭いが苦手な人でもきっと食べられるはず。
豆腐が崩れやすく、具材がポロポロと落ちやすいのが注意点。地面に落としたり、服を汚さないようにご注意を。
豆腐アイスクリームという新体験
深坑老街を散策していて見つけた、独特の雰囲気を持つカフェ「歐里人文咖啡(オウリレンウェンカーフェイ)」に入ってみました。
この店の名物は、コーヒーと豆腐のアイスクリーム。

コーヒーと豆腐アイスの店「歐里人文咖啡」
英語が通じにくくてコミュニケーションが難しかったものの、なんとか通じたようで豆腐とコーヒーをいただきました。お店の方もとっても気さくで良い人。
豆腐アイスクリームを実際に食べてみると、まさに「豆腐をアイスにしました!」という素直な味わい。

「歐里人文咖啡」の内装はかなり独特
豆乳の優しい甘さと豆腐の風味が感じられる、ヘルシーで上品なデザートです。暑い日の街歩きの休憩にぴったり。
その他の豆腐料理バリエーション
あまり時間がなかったこともあり私が訪れたのは「金大鼎串焼香豆腐」「歐里人文咖啡」の2店舗のみですが、深坑老街には他にもさまざまな豆腐料理や名物があります。
- 紅焼豆腐(ホンシャオドウフ):醤油ベースの甘辛いタレで煮込んだ豆腐料理
- 麻辣臭豆腐(マーラーチョウドウフ):辛い四川風の臭豆腐
- 炭焼豆腐(タンシャオドウフ):炭火で香ばしく焼いた豆腐
- 豆腐羹(ドウフゲン):とろみのついた豆腐スープ
どのお店も試行錯誤を重ねた独自の調理法を持っており、店ごとに味わいが異なるのでいろいろ楽しめる。
時間に余裕があれば、複数のお店で食べ比べするのも楽しいはず。
深坑老街の街歩きの楽しみ方
滞在時間の目安は40分〜1時間
深坑老街はそれほど大きなエリアではないので、ゆっくり散策しながら端から端まで歩いても往復で30〜40分程度。
豆腐料理を食べたり、カフェで休憩したりする時間を含めても、1時間〜1時間半あれば十分でしょう。

豆腐アイスは、まさに豆腐アイスの味
ツアーで訪れる場合は、通常40分〜1時間の自由時間が設定されていることが多い(私もツアーで行きました)。
この時間内で街並みを楽しみ、豆腐グルメを味わうのがちょうど良いペースです。
レンガ造りの街並みを写真に収める
深坑老街の魅力は、何といってもそのレトロな街並み。
赤レンガの建物、石畳の道、古い看板など、フォトジェニックなスポットが至るところにあります。
特におすすめの撮影スポットは以下の4つ。
- 老街の入口付近にある赤レンガのアーチ
- 伝統的な建築様式が残る古い商店の前
- 石畳の道と両側の建物を一緒に収めたショット
- 夕暮れ時の提灯が灯る街並み

お土産探しも楽しい
深坑老街には豆腐料理店だけでなく、お土産物店や雑貨店も点在しています。

深坑老街には土産物店や雑貨屋さんも多数ある
豆腐チップス、豆乳クッキー、豆腐せんべいなど、持ち帰り可能な豆腐関連のお菓子も販売されているので、お土産探しにもぴったり。
深坑老街へのアクセス方法
多くの方が利用すると思われる、台北市内から深坑老街へのアクセス方法を紹介。
【公共交通機関を利用する場合】
方法1:MRT+バス
- MRT木柵線で「木柵駅」まで行く
- 駅前のバス停から「660」「666」「679」「795」「819」のいずれかのバスに乗車
- 「深坑」バス停で下車(所要時間:約15分)
所要時間:約50分
方法2:MRT+タクシー
- MRT木柵線で「木柵駅」まで行く
- 駅前からタクシーに乗車(所要時間:約10分、料金:200〜300台湾ドル程度)
所要時間:約45分
【現地ツアーを利用する場合】
深坑老街は、九份や十分と組み合わせた日帰りツアーに含まれていることが多い。
使い慣れない交通手段を心配することなく、効率よく複数のスポットを観光できるのが大きなメリット。
- 交通手段の心配が不要
- 日本語ガイドが同行するツアーが多く、言葉の心配がない
- 効率よく複数のスポットを回れる
- おすすめの店や撮影スポットを教えてもらえる
- 台北駅や主要ホテルからの送迎付き
特に初めて台湾を訪れる方や、限られた時間で観光したい方にはツアーがおすすめです。
まとめ:深坑老街で台湾のローカルな魅力を体験しよう
深坑老街は、台北から気軽に訪れることができる、レトロで魅力的な観光スポットです。
美しいレンガ造りの街並みを散策しながら、名物の豆腐料理を味わう体験は、台湾旅行の素晴らしい思い出になるでしょう。
深坑老街の臭豆腐は食べやすいものもあるので、初挑戦の場所としてもちょうどいい。
日帰りツアーに参加すれば、他のスポットも含めて効率よく台北近郊の魅力的なスポットを巡れます。
台湾のローカルな魅力を存分に味わえる深坑老街、ぜひ旅行プランに加えてみてください!


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