バンコクの移動手段として欠かせないBTS(スカイトレイン)。
深刻な渋滞が日常茶飯事のバンコクでは、時間通りに移動できる高架鉄道のBTSは旅行者にとって非常に頼りになる存在です。
そんなBTSをさらに便利に利用できるのが「ラビットカード」という交通系ICカード。
日本のSuicaやPASMOと同じような感覚で使えるこのカードがあれば、混雑した駅の券売機に並ぶ必要なし。スムーズに改札を通過できます。
「Klook(クルック)」や「
KKday(ケーケーデイ)」といった旅行予約サイトで事前購入すれば、混雑しがちな駅窓口に並ぶ必要もなし。
今回は、バンコク旅行をより快適にするラビットカードについて、入手方法から実際の使い方、お得な活用術まで詳しく紹介します!
ラビットカードとは?バンコクの交通を快適にする必須アイテム
ラビットカードは、主にバンコクのBTS(スカイトレイン)で使用できるプリペイド式のICカード。
カードをタッチするだけで乗車でき、毎回チケットを購入する手間が省けるため、特に複数日滞在する旅行者には非常に便利なアイテムです。

バンコクBTSのラビットカード
バンコクは観光客が多く、BTSの主要駅ではしょっちゅう長い行列ができます。特に朝夕のラッシュ時や観光シーズンには、券売機や窓口に並ぶだけで10分以上かかることも。
そんな時ラビットカードを持っていれば並ばずに直接改札へ向かえるので、貴重な旅行時間を有効活用できます。

混雑するBTSアソーク駅
利用可能な路線と範囲
ラビットカードは、以下の路線で使用可能。
BTSだけでなく、MRT(バンコク・メトロ)一部路線も含まれます。
- BTSスクンビット線(ライトグリーンライン)
- BTSシーロム線(ダークグリーンライン)
- BTSゴールドライン
- MRTピンクライン
- MRTイエローライン

BTSの電車に乗り込む人たち
バンコクの主要観光スポットやショッピングエリアのかなりの部分を網羅しているので、観光客にとっても非常に使いやすい。
サイアムパラゴンやセントラルワールドなどの大型ショッピングモール、アソークやプロンポンなどの繁華街へもスムーズにアクセスできます。
交通以外にも使える!ラビットカードの多彩な用途
実は、ラビットカードは電車の乗車だけでなく、提携店舗での支払いにも利用可能。このあたりもSuicaなどと近いですね。
マクドナルドやスターバックス、セブンイレブンなどのコンビニ、ショッピングモールのフードコートなど、使える場所は日々増加中。
ラビットカード払いなら割引サービスを受けられる店舗もあります。
例えばバンコクのマクドナルドでは常時10%オフ、フードコートでも自動的に割引が適用される場合あり。
現金で支払うよりもお得になるケースが多く、日本人には見慣れないバーツ紙幣やコインをさがす手間も省けるので、提携店舗では積極的に利用していきたいところ。
ラビットカードの種類と料金体系
ラビットカードには大きく分けて3つのタイプがあります。
カードの種類
- アダルトカード(オレンジ色):一般利用者向け。旅行者はこちらを選択
- スチューデントカード(グリーン色):23歳以下のタイの学生専用。特別運賃が適用
- シニアカード(パープル色):60歳以上のタイ人専用。割引運賃で利用可能

ラビットカードの種類(2017年当時)
支払い方式は2パターン
① チャージ式(プリペイド方式)
最も一般的なのがチャージ式のラビットカードで、必要な金額を事前にチャージして使用します。
(Suicaなどと同様)
初回購入時には発行手数料100バーツと初回チャージ額100バーツの合計200バーツが必要。
チャージは100バーツから4,000バーツまで可能で、残高が少なくなったら追加チャージができます。

駅窓口で現金チャージ
ほとんどのタイ旅行者にはこちらのチャージ式がおすすめ。
使わなかった残高は払い戻しも可能なので、無駄になることもありません。
② 回数券方式(30日間有効)
頻繁にBTSを利用する方向けのお得なプランが、回数券方式。
30日間の有効期限内で決められた回数分乗車できます。
- 15回分:570バーツ(1回あたり38バーツ)
- 25回分:900バーツ(1回あたり36バーツ)
- 40回分:1,190バーツ(1回あたり34バーツ)
BTSの運賃は初乗り17バーツからスタートし、距離に応じて料金がかかります。
長距離を頻繁に移動する予定がある方や、1ヶ月程度の長期滞在者には回数券のほうがコストパフォーマンスに優れる場合も。
ただし、有効期限が30日間と決まっているため、短期旅行者には不向きです。
ラビットカードの購入方法【2つの選択肢】
① BTS各駅の窓口で購入(従来の方法)
ラビットカードを購入するには、BTS各駅の窓口で買うのが最もスタンダードな購入方法。
BTSのどの駅でも窓口でも購入可能で、購入時にはパスポートの提示が必要となるので持参しましょう。

バンコクBTS駅窓口の行列
窓口では「ラビットカード、プリーズ」と言えば通じます。
チャージしたい金額がある場合は、発行手数料100バーツとチャージ額を合わせた金額を渡せばOK。
例えば300バーツチャージしたい場合は、合計400バーツを渡してください。
観光客が集まる主要駅(サイアム駅、アソーク駅など)では混雑しやすいため、時間に余裕を持って窓口に行くのがおすすめ。
② 事前予約で空港受取(おすすめ!)
2025年現在、最も便利でおすすめなのが旅行予約サイトでの事前購入。
Webで申し込んでおいて、空港やショッピングモールで受け取る方法です。

タイ・スワンナプーム国際空港
「Klook(クルック)」や「
KKday(ケーケーデイ)」といった旅行予約サイトで事前購入が可能で、駅窓口の行列に並ぶ必要もありません。
受取可能場所
- スワンナプーム国際空港
- ドンムアン国際空港
- セントラルワールド(大型ショッピングモール)
- ターミナル21(ショッピングモール)
すでに100バーツ分がチャージされた状態で受け取れるため、到着後すぐに使用可能。
料金も駅で購入するより割安になることが多いため、時間とお金の両方を節約できます。
ラビットカードへのチャージ方法は4つ
ラビットカードの残高が少なくなったら、以下の方法でチャージ(トップアップ)できます。
① BTS駅の窓口
最も確実なのは、駅の窓口で直接チャージする方法。
カードと現金を窓口スタッフに渡すだけで、希望額をチャージしてくれます。
初回チャージ時にはパスポートの提示が必要ですが、2回目以降は基本的に不要。
② 券売機(タッチパネル式)
BTSの各駅に設置されている券売機でもチャージ可能です。
日本語や英語にも対応した多言語対応のタッチパネル式なので、日本人旅行者でも問題なく使えるはず。
③ 提携店舗のカウンター
デパートやショッピングモールのフードコート、一部のコンビニなどでもチャージができます。
買い物のついでにチャージできるので便利。
④ My Rabbitアプリ
スマートフォンアプリ「My Rabbit」からもチャージ可能ですが、タイの電話番号が必要となるため、短期旅行者にはハードルが高いかも。
長期滞在者や現地でSIMカードを購入した方には便利な選択肢です。
なお、チャージ可能額は100バーツから4,000バーツまでとなっています。
カードの残高は改札を通過する際に自動改札機のパネルに表示されるので、こまめに確認しましょう。
使い方は改札にタッチするだけ。日本のSuicaと同じ
ラビットカードの使い方は、日本の交通系ICカードと全く同じで改札機の読み取り部分にカードをタッチするだけ。
タッチすると、前面のモニターに運賃と残高が表示されます。

改札にラビットカードをタッチして通過
入場時と退場時の両方でタッチが必要なのも日本と同じ。
入場用と退場用のゲートが分かれている駅もあるので、表示をよく確認してください。
BTSを快適に利用するための豆知識
かなり日本の電車に近いタイBTSですが、やや異なるポイントもあります。
以下の点に気をつけておくといいでしょう。
- 改札の扉が速い:日本よりも扉の閉まるスピードが速いので、前の人との間隔を十分に取るべし
- 車内は冷房が強め:タイの電車は、ショッピングモールなどと同様に冷房が非常に強い。上着を持参するのがおすすめ
- 飲食は禁止:BTS車内での飲食は基本的に禁止
- ラッシュ時は混雑:朝夕のラッシュ時は非常に混雑するので注意
- 身長90cm未満の子供は無料:小さな子ども連れには嬉しい制度 ※子供料金の設定はなく、「有料」か「無料」の2択
子どもの身長の高さで無料・有料が分かれるのは、日本ではまず見かけないルールですね。
お得な特典!ポイントプログラムとリワード制度
ラビットカードには「Rabbit Rewards」というポイント・クーポン制度があります。
公式サイトやアプリで事前登録しておくと、BTSの利用でポイントが貯まり、以下のような特典あり。
- BTSの乗車でポイント獲得
- 提携店舗で使える割引クーポンの発行
- 貯まったポイントを商品と交換
- 限定プロモーションへの参加

Rabbit Rewards(ラビットリワード)の専用機
登録はFacebookアカウントでも可能で、駅に設置されている専用機械でクーポンを発行できます。
頻繁にBTSを利用する予定がある方は、登録しておいて損はなさそう。
帰国前のラビットカード払い戻し方法
旅行が終わって帰国する際、使い切れなかったラビットカードへのチャージ残高は払い戻しが可能。
BTS各駅の窓口でパスポートを提示し、「リファンド(refund)プリーズ」と伝えれば手続きしてくれます。
ただし、払い戻しには以下の点に注意が必要。
- 250バーツ以下の場合は当日返金
- 251バーツ以上の場合は最長15日間かかる可能性がある
- 返金手数料として200バーツが差し引かれる
少額の残高であれば、最後の乗車で使い切るか、次回のバンコク旅行のために取っておくのも良いでしょう。
カードの有効期限は発行日から7年間と長いため、また訪れる予定があれば保管しておくのがおすすめ。
ただし、2年以上使用していない場合はカードが利用停止になることも。
その場合は、BTS窓口で再アクティベーションの手続きが必要です。
ワンデイパスとの使い分けは?
1日に何度もBTSを利用する予定がある場合は、「ワンデイパス(One Day Pass)」という選択肢もあります。
料金は150バーツで、購入した日に限りBTSが乗り放題。
観光スポットを1日で集中的に回る予定があり、5回以上程度BTSに乗る見込みがあるなら、ワンデイパスの方がお得になる可能性も。
駅窓口のほか、旅行予約サイトで事前に申し込んで空港 or ショッピングモール「ターミナル21」で受け取る方法もあります。
まとめ:バンコク旅行にラビットカードが便利!
バンコクをお得に・効率的に移動するなら、ラビットカードは間違いなく持っておくべきアイテム。
券売機の行列に並ぶストレスから解放され、スムーズに観光を楽しめます。
事前予約して空港で受け取れば、そのまますぐにBTSにタッチで乗車可能。
バンコク旅行を計画している方は、ぜひラビットカードをうまく活用して快適な旅を楽しみましょう!
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